光造形


イルカ (2012.8.16)


 

趣味で製作した光造形品を紹介いたします。
仕上げ作業は初めてのことですので、いろいろと失敗ばかりですが、
ご興味のおありの方の参考になれば幸いです。



製作過程

1. STLデータの作成


 


○ まずは3DCADソフトまたは3DCGソフトで3Dモデルを作成します。

○ モデルが完成したら、モデルを回転させて、造形方向(Z方向)を決めます。Zの各層には積層の段差ができますので、その段差がなるべく少なくなるように、また、細かい形状のところに粗い段差がでないように回転させます。その他、細かい形状は上向きにするとか(下向きだとサポート除去後の仕上げが大変)、取り越し苦労かもしれませんが、層間の結合の強度を考えると極端にXY断面積を小さくしない方がいいかなとも思います。

○ モデルを作り終えたら、STL出力をします。STLは元の曲面を3角形で近似した形式ですので、その近似精度をトレランスで指定します。まずは、デフォルト値(0.01等)でSTL出力をして、STLビューアで近似具合を確認し、あまりにも粗い(隣り合う3角形のつながりが折れ過ぎている)ようでしたら、 トレランスを上げて(数値を下げて)、再出力をします。その際には、ソフト上でファセット間をなめらかに表示させるスムースシェーディング表示は厳禁です。

○ 今回のイルカのトレランスは0.005に設定しました。ただし、ファセット間が折れ折れでも、仕上げに自信のある方は、もっと粗くてもOKかなと思います。




2. 光造形の製作依頼

 

 

○ 光造形の製作会社さんに製作をお願いします。
私は INTER-CULTURE さんにお願いしました。

○ 光沢のある透明のイルカを作ってみたいと思いましたので、材料は SL7870 という透明の材料を指定しました。

○ 分からないことや不安なことががあれば、製作会社さんに相談します。私の知る限りですが、きっととても親切に教えていただけるかと思いますので。

○ 後は光造形品が届くのを楽しみに待つだけ。




3. サポートの除去

 

 


○ 光造形品が届いた後の最初の作業はサポートの除去です。

○ サポートがついた状態でも、芸術的といいますか、飾っておきたい気もしましたが、この子をなんとかきれいにしたく、サポートをベリベリと剥がしました。細かいところは、モデル用のニッパで切りました。

○ サポートの先端はすごく細いのですが、なぜかしっかりと支えています。




4. 仕上げ

 

 


○ 240番のペーパーで積層段差を取り、1500番までのペーパー&スポンジでなめらかに仕上げます。

○ 洗浄してクリア塗装をします。先にお腹側にクリアを吹いて、乾燥後、更にクリアを吹いて厚塗りをします。3,4回繰り返したかな。

○ お腹側が終了したら、同様に背中側にクリア塗装をします。

○ クリア塗装が乾燥したら、1500番のスポンジでの水研ぎとコンパウンド(細目、極細)で塗装表面を磨きます。

○ 、、と淡々と書きましたが、乾燥中に風に飛ばされて鼻を負傷して240番からやり直したり、また、尾びれに塗装のダマができて尾びれの塗装を剥がしたりと、一進一退状態でした。クリア塗装後のような光沢までにはたどり着けませんでしたが、なんとか透明っぽくなったので、完了とします。次回は磨きと塗装の練習をしてからにしようかな。
(正しい仕上げの方法を知りませんので、上記文章には多々間違いがあるかもしれません。)






○ 光造形品の到着。当初クリア塗装で終了する予定でしたのでお腹に塗装の持ち手をつけましたが、コンパウンド仕上げまですることにしたため、持ち手はサポートと一緒に取ってしまいました。



○ 予想以上の透明度でびっくりです。それに強度もあります。今の光造形は昔みたいにもろくはないのですね。



○ 想定通りに尾びれに粗い積層の段差がきました。強度があるので、細い部分を指でつかんで、240番でごしごし磨いても大丈夫でした(折れたら悲しいでしょうね)。



○ 1500番まで磨くとこんな感じになります。触るとつるつるしてますが、光沢はありません。



○ クリア塗装するといっきに光沢になります。まず先にお腹にクリアを吹きました。固定方法は、段ボールの上に富士山のような形にこねた粘土を乗せ、イルカの背びれを突き刺します。、、固定できればなんでもOKです。
(上と下2枚の写真はコンパウンド仕上げ後の状態です)



○ その後、ひっくり返して背中にクリアを吹きました。固定方法は、段ボールの上に富士山のような形にこねた粘土を乗せ、イルカをやじろべえ状態にします。、、固定すらできてないけどいいんです。



○ 最後に水研ぎして、コンパウンドで仕上げます。塗装を厚塗りしていれば剥がれることはないでしょう。水研ぎすると光沢は無くなりますが、コンパウンドで復活します。私の場合、いまいち復活できませんでしたが、、。













イルカのスタンド (2013.5.5)




前回作成したイルカは残念なことに自立できないため、今回はスタンドを作ってみました。



製作過程

1. STLデータの作成



○ イルカが海で泳いでいるようなスタンドにしようと思い、3Dモデルを作成してみました。、、スタンドという感じではないですね。

○ 海とイルカのクリアランスは0.1mmに設定しました。イルカを0.1mmオフセットして少し大きくしたイルカのモデルを作成し、海のモデルから差で引きます。アンダー形状を無くしてあげればモデル完成!




2. 光造形の製作依頼

○ 今回も INTER-CULTURE さんにお願いしました。材料は 前回同様 SL7870 です。
ムクの光造形品は見たこと無いですのでとても楽しみでした。

○ 造形方向はモデル通りに波の面が上になるようにしました。波は緩やかな曲面ですので、激しい積層段差がでると思いましたが、磨きの練習になると思い、そのまま造形してもらいました。




3. 仕上げ1 : ペーパー



○ 120~240番のスポンジ&ペーパーで積層段差を取ります。ここで積層段差とサポートの跡を完全に取りきらないと後々苦労することになります。

○ 400、800、1000、1500、2000番のスポンジ&ペーバーで水研ぎします。青の油性マジックを塗ってから水研ぎしました。アクリルの磨きでよく使われる方法でして、マジックが全て消えればその番手での磨きは終了ということになります。光造形で大丈夫かどうか分かりませんが強行しました、、。

○ 今回は磨きの面積が多く指が痛くなりますので、指の代わりに割りばしや楊枝を使いました。割りばしは柔らかいので、はさみやカッターで先端をとがらせたり、ヘラのように平たくできますので便利です。平らな面の磨きは、片手で握れる程度の板にペーパーを巻き付けて磨くと楽です。




4. 仕上げ2 : コンパウンド





○ 今回はクリア塗装しないでそのままコンパウンドで磨くことにしました。まずは3000番のコンパウンドで磨きました。3000番で磨くと光沢がでてきます。

○ 3000番で磨き終えた(であろう)状態になった後、更に8000番のコンパウンドで磨きました。8000番まで磨くと光の映り込みがきれいにでてきます。

○ 今回はクリア塗装してませんので、紫外線からお肌を守るために、水性のコーティング剤を塗りました。

○ 2000番のペーパーまで無事に到達できれば、後のコンパウンドでの磨きは楽です。徐々に光沢がでてくるのは楽しいですよ。イルカよりスタンドの方が圧倒的にきれいになってしまいましたので、いつかイルカの磨きを再トライしたいです。





○ 波の3Dモデルです。先にイルカの配置を決めてから、直方体の箱を作ります。天面にグリッド状に点を作成して、この点を1mm上げ、この点を2mm下げ、、等して波っぽくし、スプライン曲線のメッシュを作成し、メッシュ面で面を作成。かなり試行錯誤して面張りしました。この手の作業は3DCGソフトの方が楽なのかな。



○ 0.1mmオフセットしたイルカを作成して、海のモデルから引きます。そのままではアンダー形状ができてしまい、イルカを上から置くことができませんので、アンダー部を無くします。最後にイルカが傷つかないように角にフィレットを張り完成です。



○ 初めてムクの光造形品を見ました。普通にできるのですね(いろいろと気を使って制作していただいたのかもしれませんが、、)。一番気になっていたイルカとのクリアランスは、はめてみたところちょっときつかったかなって感じです。



○ 2000番まで磨くとこのようになります。積層段差(というより模様)を消すのにだいぶ苦労しました。


 

 

○ コンパウンド仕上げ+コーティング後の状態です。この段階で磨き残しが発覚すること多数、、。局所的に1500番から磨き直しました。




○ イルカを乗せてみました。存在感がないかも、、。



○ 別の方向より。



○ 拡大です。



○ 立ててみました。クリアランスがキツキツのおかげで、イルカは落ちません。



○ ようやく、イルカを海に戻すことができました。完成!

○ 今回お世話になった道具:ペーパー:近所のホームセンターで水研ぎ用ペーパーを購入。スポンジ研磨材:3M全種、箱買いがお得。コンパウンド:MR.HOBBY Mr.コンパウンド細目&極細。コーティング剤:MR.HOBBY Mr.クリアーコーティング光沢。

○ 今回も上記方法が正しい磨き方かどうかはわかりませんので、参考程度でお願いします。











魚のキーホルダー (2013.11.10) (2014.3.25 追記)





磨き&塗装の練習用に魚のキーホルダーを作ってみました。



製作過程


1. STLデータの作成



○ 「ヨコハマ買い出し紀行」にでてくる魚のキーホルダーをモデリングしてみました。
イラストでは横から見ると薄いけれど、温かみのある丸みをおびた形状でして、それを意識してモデリングしました。




2. 光造形の製作依頼

○ 今回も INTER-CULTURE さんにお願いしました。材料は お馴染みの SL7870 です。
1ファイルに同形状のモデルを3個入れて造形してもらいました。




3. 仕上げ



○ 先に凹の模様のみを磨きました。なるべく角をだらさないように400番から2000番までのペーパと3000番のコンパウンドで仕上げました。凹0.3の狭い模様の磨きは不器用な私には非常に磨きづらく大変な作業でした。

○ 模様以外の全体を320番のペーパー&スポンジから2000番のペーバーまで水研ぎします。その後、模様も含めて全体を 3000番、8000番コンパウンド、20000番セラミックコンパウンド&コーティングで仕上げました。





○ キーホルダーの3Dモデルです。イラストからのモデリングはおもしろいですね。



○ 磨きと塗装の練習用ですので、1ファイルに3個入れて造形してもらいました。後日更に製作していただき増殖中です。



○ 磨き後の写真です。amazonでセラミックコンパウンドというものを発見しましたので、今回使用してみました。



○ セラミックコンパウンド&コーティングは良好なのですが、私の技術的な問題で凹の模様はきれいに磨けませんでした。



○ キーホルダー金具を付けて、完成!

○ 今回お世話になった道具(前回からの追加):
HASEGAWA セラミックコンパウンド(TT25)、コーティングポリマー(TT24)、スーパーポリッシングクロス (TT23)
Wave ルーペスタンド (LEDライト付) :非常に便利です。 これが無いともう磨けません。

○ 次回は、塗装かウッドライクの仕上げを試してみたいと思います。




ウッドライク




○ 光造形と同時にウッドライクでも魚のキーホルダーを制作していただきました。



○ 400~800番のペーパーで仕上げました。形状がでていない細いところはプラモデル用のナイフでなんとなく削ってみました。



○ 肌ざわりは最高です!













光造形で型作成 (2016.4.17)




魚のキーホルダーを量産して塗装の練習をしようと思ったものの、細かい形状の磨きが非常に面倒なものでして、、
型を作って楽をしようと試みました。



製作過程

1. CAV/COR分割



○ 単純に真ん中で割りました。頭にゲート、空気が抜けるように尾ひれから流れ出るようにしました。穴は押し切りです。

○ 成形材料はAmazonで見つけたUVクラフトレジンという、紫外線で硬化する樹脂を使用。特殊アクリレート樹脂とのことで、名前から推測するとおそくら透明度は問題ないかなと思い、、こちらに決定しました。レジンの特徴も知らずに型の製作を進行してしまいました、、。




2. 光造形の製作依頼

○ いつものように、INTER-CULTURE さんにお願いしました。紫外線硬化樹脂を使いますので今回も透明材料です。

○ 型を横に寝かせたタイプと、縦にしたタイプの2種類を造形してもらいました。上の写真は横寝かせタイプですが、やはり積層段差が激しく磨きが大変ですので、縦にしたタイプを使用。サポートは最小限にしていただきましたので、サポート取りはすぐに終わってしまいました。




3. 型の仕上げ



○ 仕上面がどの程度転写されるのか分かりませんでしたので、一応コンパウンドまで仕上げました。
(→CAV/COR組んだ状態)




4. 成形

○ 型が完成したのでレジンを購入したのですが、今更ながらずいぶん粘度が高いことが判明。流し込むことはできず、たい焼きのようにCORにレジンをてんこ盛りにした状態で型締めしました。 突き出しが無いので、UVランプで完全に硬化する前に型開きしようと思いきや、すでに手遅れ。接着剤のよう完全にくっついてしまい、仕方なくハンマーで型を破壊しました、、。

○ 生き残った型&レジンを見たところきれいに転写してましたので、私のようにやり方を間違えなければ、手軽で硬度のある光造形の型は何か有効に使えるのではないかなと思います。














クローバーのキーホルダー (2016.4.17)




今度こそ塗装の練習をしようと思い、簡単なキーホルダーを作ってみました。




製作過程

1. STLデータの作成



○ 四つ葉のクローバーをモデリングしました。四つ葉の小さい部品を枠に入れ込むようにしてみました。

○ クリアランスをきつくして落ちないようにしようと思い、クリアランス違いで数種類類造形していただき、ちょうどいいのを選択することにしました。




2. 光造形の製作依頼

○ 今回も INTER-CULTURE さんに製作をお願いしました。材料はいつもの SL7870 です。
枠の方はクリアランス違いで6パターン、四つ葉の方はカラバリ用に36個造形してもらいました。




3. 仕上げ



○ 320番から2000番までのペーパと3000番, 8000番のコンパウンドで仕上げました。

○ 枠の穴は磨きづらくて光沢までたどりつけませんでした。次回はミガキ用の道具&ジグを作ろうかな。




4. 塗装


○ 初めてエアブラシで塗装しました。クリアグリーンとクリアグリーンにクリアを足して薄くした2色を使用しました。






○ ミガキ後です。小さくて楽ちんかなと思いきや、角が多くて磨きづらいです。



○ 2年前に購入して押入れに入れっぱなしだった塗装グッズをようやく使うときがきました、、。塗装後に集結してみました。道具:エアブラシ(エア缶使用)、ブース、塗料、うすめ液等。アクリルの棒の先端に両面テープでワークを固定して塗装しました。



○ 塗装後です。一見するときれいなのですが、光にかざすとムラがあったりします。素人でもエアブラシを使うとそこそこきれいに塗装ができるのはいいですね。失敗してもうすめ液で簡単に塗装は落ちますのでやり直しできます。



○ 枠に四つ葉を入れて、市販のキーホルダーから紐を拝借すれば、完成!



○ アクリル板の上に置いて写真をとると実物の色味に近くなりました。いろいろ写りこんじゃってますが、、。

○ 今回お世話になった道具(前回からの追加):
プロコンBOY PS270 WA プラチナ 0.2、Mr.エアースーパー480、Mr.スーパーブース、Mr.クリアカラーGX104、Mr.カラー GX100、Mr.レベリングうすめ液 他


○ 次回の塗装時は、塗装用マスク、密閉ゴーグル、より吸引力の強いブースを購入しようかなと思います。